最近「ジョブ型雇用」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
これは、雇用形態の種類のひとつです。
近年、年経団連が推奨するようになったことで認知が広まり、国内企業の採用時にも使われるようになりました。
この記事ではジョブ型雇用とは何か?また、働く側にはどんな関係があるのか?についてご紹介します。
ジョブ型雇用とは?
先ほどご紹介した通り、「ジョブ型雇用」とは雇用形態の種類のひとつです。
労働時間ではなく職務や役割で評価する雇用システムです。職務内容に対して、その職務に適したスキルや経験を持った人を採用する雇用形態のことを言います。
時には、勤務時間や勤務地など詳細に定める場合もあり、契約の範囲のみで働くという事も可能なので、子育てや介護との両立もしやすいです。
生産性を向上させることを期待して、国内でも大企業が徐々に取り入れる動きが出ています。
欧米諸国では一般的だった「ジョブ型雇用」に対して、日本では長年「メンバーシップ型雇用」という雇用形態が主流でした。
メンバーシップ型雇用とは、職務や勤務地などの条件を限定せずに雇用します。そして、会社が社員の適性や能力を判断して適切な場所に配置しながら育成していくシステムです。給与についても能力や仕事内容ではなく、勤続年数に応じていることが多いです。
なぜ、ジョブ型雇用が注目されているか?
長年の主流だったメンバーシップ型雇用を押し除けて、なぜ、ジョブ型雇用が注目されているのでしょうか?
それには、以下の3つの理由が考えられます。
テレワークの浸透
IT化が整うにつれて、じわじわと増えていたテレワークですが、コロナ禍で一気に浸透しました。従業員の評価や勤怠管理が難しくなり、仕事を成果で判断せざるを得なくなったことで、個人の役割が明確であるジョブ型雇用に移行されるようになりました。
経団連の提言
2020年1月に経団連の提言において、従来の日本型雇用システムへの問題の指摘、そしてジョブ型雇用などを組み合わせる必要性を言及したことが大きな注目を集めました。そして、同時期に大手企業がジョブ型雇用の導入を表明したという報道も行われていたことから、ジョブ型雇用は多くの注目を集めるようになりました。
専門職の人材不足
社会の変化やニーズに対応していくためには、より専門性の高い人材の確保し、新規事業への取り組みやDX促進していくことが重要になっています。
従来のメンバーシップ型雇用では、専門性の高い人材を確保するのが難しい面があります。ジョブ型雇用に切り替え、「職務・役割」に応じた雇用条件を設定し、人材確保していくことが必要となってくるでしょう。
働く側のメリット、デメリット
ジョブ型雇用とはなんぞや?というのは分かったけど、それって働く側にはどんな関係があるの?という方に向けて、
大まかなメリットデメリットをまとめてみました。
従業員側のメリット
・自分が希望する専門分野で業務に携われる
・仕事そのものがスキルアップ手段になり、専門性を磨くことができる
・得意分野での業務なので、成果をあげやすく、モチベーション向上につながる
企業側のメリット
・専門性の高い即戦力の採用につなげられる
・生産性の向上・業務効率化につながる
・成果に応じて正当に評価でき、公平化を図れる
従業員側のデメリット
・その会社に業務がなくなった場合、職を失う可能性がある
・自分でスキルアップの研修を受けるなどの自己研鑽が必要
企業側のデメリット
・条件次第では、他社に転職されてしまう可能性がある
・会社都合の転勤や配置転換など、柔軟な人材配置をしづらい
・メンバーシップ型雇用から転換する場合、給与体系や社員の評価項目などの抜本的な見直しが必要
増えつつあるジョブ型雇用への対応策
これからも増えていくであろうジョブ型雇用ですが、働く側はどのような対策をしていけば良いのでしょうか?
就職にための武器になるスキルを身につけること。これにつきます。
あなたは今、どんなスキルを持っていますか?
そのスキルはどの程度のレベルで、社会に通用しますか?
そのスキルは、今後の社会でも必要とされ続けますか?
このようなことを想定しながら、自分にあったスキルをみつけ、常に磨いていく努力が必要です。
また、メンバーシップ雇用されている方も、スキル磨きをしておいて損にはなりません。
普段からスキルを磨く癖をつけておきましょう。
メンバーシップ雇用→ジョブ型雇用、すぐには切り替わらんやろうけど、準備しておくと、選べる道が広がるでぇ、デス。
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